すべてが猫になる

ヤフーブログからお引越し。

2007-08-01から1ヶ月間の記事一覧

スロウハイツの神様  (ねこ5匹)

辻村深月著。講談社ノベルス上下巻。 売れっ子脚本家・赤羽環が管理する「スロウハイツ」では、彼女のお眼鏡に適った6人のクリエイター 達が共同生活をしていた。その中の一人は今をときめく売れっ子作家・チヨダ・コーキ。 十年前に発生した、彼の猟奇的フ…

ぐるぐる猿と歌う鳥  (ねこ4.3匹)

加納朋子著。講談社ミステリーランド。 五年生に進級する春、森(シン)は父親の転勤で東京から北九州へ転校することになった。わんぱくで 怪我は絶えないし、物は壊すし、友だちは泣かせるしで、いじめっ子の乱暴者というレッテルを はられていた森の転校を…

ジュリエットの悲鳴  (ねこ2.7匹)

有栖川有栖著。角川文庫。 有栖川さんの、ノンシリーズ短編集です。普通のミステリと、ちょっと怖い怪奇風の短編や くすっと笑えるギャグ・ミステリ、ショート・ショートまでも網羅した12編収録の作品群。 私、有栖川さんのものでシリーズ外の短編集って初…

一週間のしごと  (ねこ3.7匹)

永嶋恵美著。東京創元社ミステリ・フロンティア。 幼馴染みの菜加には拾い癖があった。犬や猫、果てはアルマジロなど、処理に困るものばかり拾って くるのだ。いつも後始末は恭平の役目。恭平はいつも、「猪突猛進」という言葉を地でゆくかのような 菜加の言…

ススキノ、ハーフボイルド  (ねこ2.5匹)

東直己著。双葉文庫。 松井省吾は高校3年生の受験生だ。夜のススキノで働く真麻という素敵な彼女もいる。客引きの アキラさんや土建屋社長の千葉さんなど友人も増え、最近ようやくススキノが”自分の街”に なってきたところだ。ーーー夏休みに入ったばかりの…

スイス時計の謎  (ねこ3.8匹)

有栖川有栖著。講談社文庫。 本格推理小説、ただいま。 本来ブログ開設当時は一番『すべ猫』らしいジャンルの記事だったはず。しかーしこのところめっきり こういう完全本格ミステリーを読む機会が減ってしまっていた。 積読本消化キャンペーン中は、順番だ…

少女には向かない職業  (ねこ4匹)

桜庭一樹著。東京創元社ミステリ・フロンティア。 大西葵は中学二年生、十三歳。 親、友人、大人。他者とコミュニケーションを取る事に神経を常に張りつめ、遂には一年間に 二人の人を殺してしまう。同じように力を失くしたクラスメイトの静香と共に。 それ…

シンデレラ・ティース  (ねこ4匹)

坂木司著。光文社。 サキは大学二年生。歯医者が大嫌いなのに、なぜかデンタルクリニックで受付アルバイトをすることに なって……。個性豊かなクリニックのスタッフと、訪れる患者さんがそれぞれに抱えている、小さい けれど大切な秘密。都心のオフィス・ビル…

ミサイルマン  (ねこ3.7匹)

平山夢明著。光文社。 ハイロウズじゃないよ。 ってことで、平山夢明氏の、待望の新刊。表紙がカッコイイなぐらいの動機で結局購入。 読み終わった今となってはやっぱり買わなくても良かったなぐらいは思ったが、それなりに 強烈な印象が今回も続く。。 『テ…

子どもたちは夜と遊ぶ  (ねこ3.7匹)

辻村深月著。講談社ノベルス。 優しく触れようとしても壊してしまう、大人になりきれない子どもたちは、暗い恋の闇路へと 迷い込んでしまった……。同じ大学に通う仲間、浅葱と孤塚、月子と恭司。彼らを取り巻く 一方通行の片想いの歯車は、思わぬ連続殺人事件…