すべてが猫になる

ヤフーブログからお引越し。

2007-02-01から1ヶ月間の記事一覧

ナ・バ・テア (ねこ4.1匹)

森博嗣著。中公文庫。 信じる神を持たず、メカニックと操縦桿を握る自分の腕だけを信じて、戦闘機乗りを職業に、戦争を 日常に生きる子供たち。地上を厭い、空でしか笑えない「僕」は、飛ぶために生まれてきたんだーー 大人になってしまった「彼」と、子供の…

白馬山荘殺人事件 (ねこ3.1匹)

東野圭吾著。光文社文庫。 一年前の冬、「マリア様はいつ帰るのか」という言葉を残して自殺した兄・公一。その死に疑問を 抱いた妹の女子大生・ナオコは、親友のマコトと、兄が死んだ信州・白馬のペンション 「まざあぐうす」を訪ねた。常連の宿泊客たちは、…

影踏み (ねこ3.7匹)

横山秀夫著。祥伝社文庫。 家人が在宅している間に忍び込んで盗みを働く、プロの泥棒である通称「ノビカベ」、真壁修一。 二年のお勤めを終えて内縁の妻・久子に会いに行くが、最後の一線が越えられないでいた。 その理由は、母に焼き殺された弟がいつも彼の…

同級生 (ねこ3.7匹)

東野圭吾著。講談社文庫。 高校3年生で野球部のキャプテンをつとめる西原荘一の同級生・宮前由希子が交通事故で 亡くなった。由希子は荘一の子供を妊娠していたらしい。由希子に対する気持ちへの 罪悪感から償いの意味も込めて事故の真相を暴こうとする荘一…

手紙 (ねこ4.8匹)

東野圭吾著。文春文庫。 強盗殺人の罪で服役中の兄、剛志。弟・直貴のもとには、獄中から月に1度、手紙が届く……。 しかし、進学、恋愛、就職と、直貴が幸せをつかもうとするたびに、「強盗殺人犯の弟」という 運命が立ちはだかる。人の絆とは何か。いつか罪…

図南の翼 (ねこ4.3匹)

小野不由美著。講談社文庫。 何不自由なく豪商の娘として育った少女・珠晶は先王の歿後、荒廃した恭国を憂い自ら王となるため 蓬山を目指す。侍女の衣を失敬し家を抜け出したものの麒獣をだましとられ、苦難の末に辿り着いた 蓬山には自らを恃む人が溢れてい…

黄金色の祈り (ねこ3.9匹)

西澤保彦著。文春文庫。 他人の目を気にし、人をうらやみ、成功することばかり考えている「僕」は、高校卒業後、アメリカの 大学に留学するが、いつしか社会から脱落していく。しかし、人生における一発逆転を狙って、 ついに小説家デビュー。かつての友の死…

名探偵の掟 (ねこ4.5匹)

東野圭吾著。講談社文庫。 東野圭吾氏が綴る、ミステリ界を痛快に皮肉った愛情いっぱいの連作短編集。 自称名探偵の天下一大五郎と、ワトスン役の大河原警部が挑戦する12の難事件! いやあ、みなさんお待たせしました。(待ってない) コレです、コレ。コ…

名探偵の呪縛 (ねこ3.7匹)

東野圭吾著。講談社文庫。 図書館を訪れた「私」は、いつの間にか別世界に迷い込み、探偵天下一になっていた。次々起こる 怪事件。だが何かがおかしい。じつはそこは、「本格推理」という概念の存在しない街だったのだ。 この街を作った者の正体は?そして街…

白い部屋で月の歌を (ねこ4匹)

朱川湊人著。角川ホラー文庫。 ジュンは霊能力者シシィのもとで除霊のアシスタントをしている。仕事は霊魂を体内に受け入れる こと。彼にとっては霊たちが自分の内側の白い部屋に入ってくるように見えているのだ。ある日、 殺傷沙汰のショックで生きながら霊…

誰でもない男の裁判/The Trial of John Nobody (ねこ4匹)

A・H・Z・カー著。晶文社。 山口雅也氏、エラリー・クイーン氏大絶賛。2004年本格ミステリーベスト10第5位作品。 異才による夢の短編集が実現。全8編収録。 帯やらあとがきやらで引くほどの大賛辞が贈られているこの作家。山口氏のエッセー 『ミ…

むかし僕が死んだ家 (ねこ4.5匹)

東野圭吾著。講談社文庫。 7年前に別れた恋人・沙也加と再会した私は、彼女の頼みで「幻の家」を訪れる事になった。 彼女には小学生以前の記憶が全くないのだと言う。亡くなった彼女の父がその家と何らかの 関係があるのだろうか。英国調の白い家で二人を待…

ペルシャ猫の謎 (ねこ3.6匹)

有栖川有栖著。講談社文庫。 火村・有栖川の名コンビが活躍する「国名シリーズ」第5弾は7編収録の短編集。 ”壁”、”損”と悪評高い本書ですが、なかなかどうして楽しかったです。 「えー」とか言わないで下さい^^;、これが壁ならおいらにとっちゃ「英国」…

名探偵 水乃サトルの大冒険 (ねこ3.6匹)

二階堂黎人著。講談社文庫。 長身、美形の水乃サトルは旅行会社課長代理。だが、度を越した多趣味と奇行から社内では変人の 烙印を押されている。西澤保彦の『麦酒の家の冒険』をパロディ化した「ビールの家の冒険」、 本家は我孫子氏?殺された女子高生の日…

仏陀の鏡への道/The Trail to Buddba's Mirror (ねこ4.3匹)

ドン・ウィンズロウ著。創元推理文庫。 ニール・ケアリーシリーズ第2弾。 1977年3月。ヨークシャーの荒れ野に隠栖していたニールの元に仕事が持ち込まれた。鶏糞から 強力な成長促進エキスを作り出した有能な生化学者が、1人の姑娘に心を奪われ、新製…

赤緑黒白  (ねこ4匹)

森博嗣著。講談社文庫。鮮やかな赤に塗装された死体が、深夜マンションの駐車場で発見された。死んでいた男は、赤井。彼の恋人だったという女性が「犯人が誰かは、わかっている。それを証明して欲しい」と保呂草に依頼する。そして発生した第二の事件では、…

続・垂里冴子のお見合いと推理 (ねこ3.6匹)

山口雅也著。講談社文庫。 見合いの度に怪事件が発生し、破談になってしまう和風美人の垂里冴子。 老舗旅館に出没する幽霊の正体「湯煙のごとき事件」、肌が荒れるエステティック「薫は香を以て」、 受験生による?七福神盗難事件「動く七福神」、靴修理店で…

ウインクで乾杯 (ねこ2.9匹)

東野圭吾著。祥伝社文庫。 パーティ・コンパニオン小田香子は恐怖のあまり声も出なかった。仕事先のホテルの客室で、同僚 牧村絵里が、毒入りビールを飲んで死んでいた!現場は完全な密室、警察は自殺だというが…。 やがて絵里の親友由加利が自室で扼殺され…

探偵はバーにいる (ねこ3.7匹)

東直己著。ハヤカワ文庫。 札幌の歓楽街ススキノで便利屋をなりわりにする<俺>は、いつものようにバーの扉をあけたが…… 今夜待っていたのは大学の後輩。同棲している彼女が戻ってこないという。どうせ大したことあるまい と思いながら引き受けた相談事は、…

ベルカ、吠えないのか? (ねこ4.6匹)

古川日出男著。文藝春秋。 1943年、北洋・アリューシャン列島。 アッツ島の玉砕をうけた日本軍はキスカ島からの全面撤退を敢行、無人の島には4頭の軍用犬 「北」「正勇」「勝」「エクスプロージョン」が残された。 自分たちは捨てられたーーその事実を…

凶鳥の如き忌むもの (ねこ3.6匹)

三津田信三著。講談社ノベルス。 怪異譚を求め日本中をたずねる小説家・刀城言耶は瀬戸内にある鳥坏島の秘儀を取材しに行く。島の 断崖絶壁の上に造られた拝殿で執り行われる<鳥人の儀>とは何か?儀礼中に消える巫女!大鳥様の 奇跡か?はたまた鳥女と呼ば…

朽ちる散る落ちる (ねこ3匹)

森博嗣著。講談社文庫。 土井超音波研究所の地下に隠された謎の施設。絶対に出入り不可能な地下密室で奇妙な状態の死体が 発見された。一方、数学者・小田原の示唆により紅子は周防教授に会う。彼は、地球に帰還した 有人衛星の乗組員全員が殺されていたと語…

夜市 (ねこ4.4匹)

恒川光太郎著。角川書店。 第12回日本ホラー小説大賞受賞作。史上最高傑作。← と、帯に。。。 大学生のいずみは、高校時代の同級生・裕司から「夜市にいかないか」と誘われた。裕司に連れられて 出かけた岬の森では、妖怪たちがさまざまな品物を売る、この…

六色金神殺人事件 (ねこ2.5匹)

藤岡真著。徳間文庫。 保険調査員・江面直美は青森に出張の帰り、吹雪に遭い小さな町に入り込む。そこでは 「六色金神祭」が行われていた。中央からタレントまで呼んだ大規模な祭だが、町は 電話も不通、交通も遮断された完全な陸の孤島。そこで次々と起こる…

蜂の巣にキス/Kissing the Beehive (ねこ4.5匹)

ジョナサン・キャロル著。創元推理文庫。 人生最大のスランプに陥っているベストセラー作家のサムは、気分を一新しようと故郷クレインズ・ ヴューを訪れる。30年前にサムが死体を発見した美少女・ポーリンの事件を書く事を決意した 彼は、真相を探るうちに…

ぼくと未来屋の夏 (ねこ4.2匹)

はやみねかおる著。講談社ミステリーランド。 「未来を知りたくないかい?」六年生の夏休み前日、作家を夢みる風太は未来を百円で売る”未来屋” 猫柳さんに呼びとめられた。風太の住む髪櫛町では、昔からかくれんぼをすると最後まで見つからない 子がいるとい…

夏への扉/The Door into Summer (ねこ5匹)

ロバート・A・ハインライン著。ハヤカワ文庫。 ぼくの飼っている猫のピートは、冬になると決まって夏への扉を探し始める。家にたくさんあるドアの どれかが夏に通じると信じているのだ。1970年12月3日、このぼくもまた夏への扉を 探していた。最愛の…

白菊 (ねこ3.8匹)

藤岡真著。創元推理文庫。 画商兼インチキ超能力探偵の相良蒼司の元に持ち込まれたのは、『白菊』という謎めいた絵の オリジナルの捜索だった。世紀の大発見に繋がる可能性を秘めた絵の来歴を探るうち、相良は 何者かに命を狙われ、依頼人は失踪してしまう。…

無法地帯 -幻の?を捜せ!- (ねこ3.6匹)

大倉崇裕著。双葉文庫。 空前の「食玩」ブームにより、400万円のプレミアがついたレアグッズをめぐる争奪戦が勃発。 怪獣大好きのヤクザ、食玩コレクターの私立探偵、モラルゼロのオタク青年ーー。幻の?を 奪い合う、仁義なき戦い。勝者は誰だ!オタク道…

嘘をもうひとつだけ (ねこ4匹)

東野圭吾著。講談社文庫。 心の恋人加賀刑事シリーズ、5編収録の初短編集~~~~(T^T) どれも良かったのだけれど、やっぱり一発目がいい短編集は多い。 加賀刑事そのものが凄い慧眼の持ち主であると同時に人間の内面を深くまで読む事に 長けているも…