すべてが猫になる

ヤフーブログからお引越し。

2006-08-01から1ヶ月間の記事一覧

ミステリーズ <完全版> (ねこ4.7匹)

講談社文庫。1995年『このミステリーがすごい』第1位作品。 DISC-1 『密室症候群』 海外ホラーとミステリの融合だろうか。心理療法士の男が担当する自閉症の少年と母親。 執筆する密室ものミステリの挿入。奇抜な設定に驚いている暇はなかった。驚愕の…

プレゼント (ねこ3.9匹)

中公文庫。 フリーターの葉村晶。警部補の小林舜太郎。交互に関わり合う、迷惑で不可解な事件の数々。 8編収録の超絶技巧短編集(笑)。 ああ、危なかった。どうしようかと思った。え、何が?いやいや、やばいですってこのシリーズ。 折角冴さんの所で先月…

ミステリにまつわる100の質問(その3)

こんばんはこんばんは。連続してやります!どうかお付き合い下さい^^ラストです。 071. 早く続編を書いてくれ~。と飢えてきた作品はありますか? 出たら発狂する順に。舞城さんの奈津川家シリーズ!次は二郎ちゃん!! 霧舎さんの<あかずの扉>シリーズ…

ミステリにまつわる100の質問(その2)

こんばんはこんばんは。今日はちょうど更新するネタがないので勢いで中編やってしまいます。 しかし、だんだん「自分ごときが挑戦していい質問なのか?」疑わしくなって来ました。。 つまらない内容となりそうですが温かい目で見守って下さいな。 036. ミス…

ミステリにまつわる100の質問(その1)

最近あちこちの読書ブロガーさんとこで見かけるこのイベント(?)、 時代に乗り遅れてはいかん、やると言ったのでやります^^。 なんか100書くのも読むのも大変そうなので、皆さんに倣って3回に分けますね。 2回目はいつだろう^^; 001. 月に何冊ぐ…

くらのかみ (ねこ3.5匹)

小野不由美著。 行者に祟られ座敷童子に守られているという古い豪壮なお屋敷に、後継者選びの 為親族一同が呼び集められた。集まった親族の子供達は、「四人ゲーム」という 闇の中、部屋の四隅に四人の人間が立ち、肩を順番に叩きながら部屋をぐるぐる 廻る…

追いし者 追われし者 (ねこ2.5匹)

原書房ミステリーリーグ。 印刷会社勤務の「おれ」は「彼女」のストーカー。彼女の全てが知りたい、その欲求が嵩じて 彼女の家のある場所に盗聴器を仕掛けた。その成果で、彼女がある男について困っている事を 知ってしまう。おれは彼女の為に、こっそり行動…

探偵ガリレオ (ねこ3.8匹)

文春文庫。帝都大学理工学部物理学科助教授・湯川学シリーズ(長!!)第1弾。 5編収録の連作短編集です。 『容疑者Xの献身』で知った、この天才科学者湯川さん。通称・探偵ガリレオ。 デビューは短編だったのかー……。といっても『容疑者~』ではストーリ…

ぎぶそん (ねこ4.4匹)

伊藤たかみ著。ポプラ社。第21回坪田譲治文学賞受賞作。 時は昭和63年。中学生4人が組んだ『ガンズ・アンド・ローゼス』のコピーバンド。 目標は、文化祭ライブ。ギター担当のガクと、友人のマロ(ベース)、紅一点ドラマーの リリィ。腕のたつギタリス…

白戸修の事件簿 (ねこ4匹)

大倉崇裕著。双葉文庫。 白戸修。どこにでもいる平凡な大学生が、東京・中野で巻き込まれる様々な事件。 スリの尾行、違法看板設置のアルバイト、銀行強盗の人質、ストーカー撃退、万引保安員、、 5編収録の短編集。 またしても冴姉貴のおすすめ本。うひょ…

親不孝通りディテクティブ (ねこ3.8匹)

北森鴻著。講談社文庫。 舞台は博多。長浜の屋台でラーメン&バーを経営するテッキと、結婚相談所の相談員キュータの 腐れ縁「鴨ネギコンビ」が繰り広げる痛快ハードボイルド短編集。 現在、冴さんの所で絶賛お薦め中の本書。いつも切れ味鋭い書評を書かれ良…

ジェシカが駆け抜けた七年間について (ねこ3.7匹)

原書房。 エチオピア人のジェシカは、アメリカのクラブチーム「NMAC」に所属するプロの長距離マラソン ランナー。ある日ジェシカは、同じクラブの日本人、アユミが深夜に怪しげな「呪い」行為を している所を目撃する。アユミから彼女の恨む相手とその内容を…

マドンナ (ねこ3.8匹)

講談社文庫。 40代の課長クラスの「サラリーマン」「お父さん」のお話ばかりが詰まった 5編収録の短編集です。 先日読んだ『ガール』のサラリーマン版といったところでしょうか。 いやいや、奥田英朗は面白い!ハズレなし!(大声) 短編はワンパターンな…

子どもの王様 (ねこ0.5匹)

殊能将之著。講談社ミステリーランド。 カエデが丘団地に住む小学生のショウタは、親友のトモヤから「子どもの王様」の噂を聞いた。 そいつは子供のくせにヒゲをはやして、子供たちを家来にし、言う事を聞かないとお仕置きが 待っているというのだ。母親と暮…

有限と微小のパン (ねこ4匹)

森博嗣著。講談社文庫。 日本最大のソフトメーカが経営するテーマパークを訪れた西之園萌絵と友人・牧野洋子、反町愛。パークでは過去に「シードラゴン事件」と呼ばれる死体消失事件があったという。萌絵たちを待ち受ける新たな事件、そして謎。核心に存在す…

悪霊の館 (ねこ3.7匹)

講談社文庫。 二階堂蘭子シリーズ第4弾(文庫)。 不気味な逆五芒星の中央に捧げられた二重鍵密室の首なし死体。邸内を徘徊する西洋甲冑姿の亡霊。 資産家一族の住む大邸宅で、黒魔術のミサを思わせる血みどろの惨劇が続く。当主はなぜ警察の介入を拒むのか…

ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ (ねこ3.2匹)

滝本竜彦著。角川文庫。 デビュー作。 平凡な高校生・山本陽介の前に突然現れた、隣の高校の生徒である雪崎絵理。ある日、陽介は 彼女がチェーンソーを振り回す男と闘っているのを目撃、混乱しながら加勢するも見事に彼女の足を 引っ張ってしまった。それが…

出口のない海 (ねこ5匹)

講談社文庫。 満州事変から時は10年後の日中戦争。そして日米開戦、第二次世界大戦に突入した日本。 勝利の為開発された、「人間魚雷・回天」。脱出装置はなく、操縦者は発射と同時に「死」を 約束される。 甲子園優勝投手・並木は肘を故障し、それでも夢…

そして五人がいなくなる (ねこ4.1匹)

はやみねかおる著。講談社文庫。 「夢水清志郎事件ノート」シリーズ第1弾。 亜衣たち岩崎家の隣に、「名探偵(自称)」の夢水清志郎が引っ越して来た! 興味津々で清志郎に接触する亜衣たちは、彼の変人ぶりに翻弄されながらも 名探偵として、その頭脳と優…

怪盗グリフィン、絶体絶命 (ねこ3.9匹)

講談社ミステリーランド。 怪盗グリフィンは、「あるべきものを、あるべき場所に」が信条。いわれのない盗みはしない。 そんな彼のところに舞い込んだ一通の招待状。その名も「国際泥棒コンテスト」。ナワバリを 荒らされるのはごめんだと断りの態度を見せた…

試験に出るパズル ー千葉千波の事件日記 <四月~八月>ー (ねこ4匹)

高田崇史著。講談社文庫。 千葉千波シリーズ第1弾。5編収録プラス<追伸簿>付きの短編集。 本名不詳、「八丁堀」ことぴいくん(浪人生)と、従兄弟の高校生、「背がスラリ・前髪サラリ・ 髪をかきあげてパサリ」の頭脳明晰眉目秀麗、千葉千波と、ぴいくん…

悪意 (ねこ3.7匹)

講談社文庫。 加賀恭一郎シリーズです^^(にこにこ) 人気作家である日高邦彦は、妻と共にカナダへ一時期移住することになっていた。自宅は 仕事道具と電話以外はほとんど海外へ移動させており、そんな中、仕事場にて 日高が何者かに殺されてしまう。第一…

好き好き大好き超愛してる。 (ねこ3.6匹)

講談社ノベルス。 表題作と、『ドリルホール・イン・マイ・ブレイン』(中編)の2作収録。 覆面作家の「芥川賞候補作」として少し話題となったのはまだ記憶に新しい本書の待望の ノベルス化。本屋で装丁を見てびっくりするがいい。横から下からショッキング…

八木剛士 史上最大の事件 (ねこ3.5匹)

講談社ノベルス。 松浦純菜シリーズ第4弾。 ※これから本書を読まれる方、どうか読了されてから以下お読み下さい。先入観なく 本書にあたられた方が間違いなく楽しめますし、記事が物語の重要な部分に触れています。 う、動き出した。物語が加速的な展開を見…

とり残されて (ねこ3.8匹)

文春文庫。 7編収録の短編集です。 10年以上前の作品ですね。特にどなたかにおススメされた訳でもなく、私自身馴染みの無い タイトルでしたが、読みやすそうだったので。そして表紙がこわい。 『とり残されて』 過失で婚約者を殺された女教師が、学校のプ…

バイバイ、エンジェル (ねこ3.8匹)

笠井潔著。創元推理文庫。 矢吹駆シリーズ第1弾。著者のデビュー作です。 ヴィクトル・ユゴー街のアパルトマンの広場で、血の池の中央に外出用の服を着け、うつぶせに 横たわっていた女の死体には、あるべき場所に首がなかった!こうして幕を開けたラルース…

彼女はたぶん魔法を使う (ねこ4匹)

樋口有介著。創元推理文庫。 元刑事でフリーライターの柚木草平は、雑誌への寄稿の傍ら事件調査も行う私立探偵。今回 もち込まれたのは、女子大生轢き逃げ事件。車種も年式も判明したのに、車も犯人も発見されて いないという。被害者の姉の依頼で調査を始め…

眠りの森 (ねこ3.6匹)

講談社文庫。 若き才能が集う高柳バレエ団に強盗が侵入し、たまたま居合わせたプリマの葉瑠子は正当防衛で 強盗の男を殺してしまう。知らせを聞いて驚愕するバレリーナ達。捜査に乗り出した加賀恭一郎は、 調べて行くうちバレエ団にひそむ不審な空気を察し、…

ガール (ねこ3.9匹)

講談社。 5編収録のOL奮闘短編集。 よくぞ男性がここまで描いてくれた!と思える傑作ぞろい。 「ヒロくん」では年下女性上司に反感を持つ男性社員との軋轢、上司になった事の 職場での疎外感を感じ、家庭では妻より夫の方が年収が低く、家族には子供をせか…

少年名探偵 虹北恭助の新冒険 (ねこ3.9匹)

はやみねかおる著。講談社ノベルス。 「虹北恭助の冒険」の続編です。じっくり見て下さい、タイトルに微妙な変化が! さらなる続編の「新・新冒険」と同時発売されたものということで、相当薄いです。 前作が私のはやみねさんデビューで、なかなかの好感触で…