2006-06-01から1ヶ月間の記事一覧
横山秀夫著。文春文庫。 1985年、御巣鷹山に未曾有の航空機事故発生。衝立岩登攀を予定していた地元紙の遊軍記者、 悠木和雅が全権デスクに任命される。一方、共に登る予定だった同僚は病院に搬送されていた。 組織の相剋、親子の葛藤、同僚の謎めいた言…
鯨統一郎著。光文社文庫。 9編収録の連作短編集。 東京は渋谷区にある日本酒バー、「森へ抜ける道」では、ちょっと間の抜けた マスターと、常連である刑事の工藤と友人の山内の「厄年トリオ」が酒の肴に さまざまな事件の推理と懐かしい音楽や小説の想い出…
小川勝己著。角川文庫。 キャバクラ「ベイビーキッス」に勤め始めた風間みちる。指名をとるため、居場所を 確保するためには強引な営業も辞さないが、そのため職場の仲間達から辛辣ないじめを受ける。 一方、自宅では「SHIHO」というハンドルネームを使い、…
講談社文庫。 加賀恭一郎シリーズ第1弾?(なぜか疑問形) 加賀たち大学4年生の7人グループは、卒業を控え忙しい日々を送っていた。 ある日、友人の1人である祥子が寮の自室で、密室状態で手首を切って死んでいた。 自殺か、他殺か?加賀は祥子が残した…
光文社文庫。 10個の「財布」が語る、持ち主の行動、その心理。刑事の財布から始まる あるひき逃げ事件から、保険金がらみの重大な連続殺人事件へ。事件の真相は、 さまざまな人間が長い年月で絡み合い意外な展開を見せるーー。 むむ!「吾輩は財布である…
講談社文庫。 顔に白頭巾をかぶってひたすらワープロを打ち続ける男。行方不明だった推理作家・西田操は 7年ぶりに帰還して、長編「覆面作家」の執筆にとりかかった。それが、憎悪と殺意の渦巻く 事件の発端だった。劇中の小説と現実が激しく交錯する傑作ホ…
ジェフ・アボット著。ハヤカワ文庫。アガサ賞・マカウ゛ィティ賞最優秀新人賞受賞。 図書館シリーズ(勝手に命名)第1弾。 田舎町で図書館の館長を務めるジョーダン・ポティートは、彼の勤める図書館で バプテスト教会の信者、ベータ・ハーチャーと口論にな…
森博嗣著。講談社文庫。 2021.3.27.再読書き直し。 S&Mシリーズ第9弾。 やはりと思った通りに、もともとの自分の評価は高くなかったな(3匹)。700ページ強とラスト2作は長く、あまりいい印象がなかったのはそのためか。当時の自分にはこれを自分の中…
近藤史恵著。祥伝社文庫。 「整体師合田シリーズ」第1弾。 新婚7ヶ月目の墨田茜は、過去に買い物依存症に罹っていた。一時は治ったかのように 見えたが、結婚し、カードを持たされるようになってからその症状はまた復活してしまう。 そこへ、学生時代の友…
清涼院流水著。第2回受賞作。 講談社ノベルスで「コズミック 世紀末探偵神話」として 発行されたものを、講談社文庫にて上下「流」「水」として分冊。本作と対をなしているという 「ジョーカー 旧約探偵神話」(文庫では「清」「涼」と分冊)もよろしく。 …
今邑彩著。中公文庫。 ペンション「春風」のオーナー・晶子のもとに、21年前のクリスマスイブに起きた医者一家 虐殺事件の復讐予告が。現在の幸せのために、葬ったはずの過去なのにーー折しも明後日に 控えたクリスマス・パーティーに常連客が次々とやって…
戦争で負傷した斎藤氏と、夢遊病者の井原氏。二人の癈人が、湯治に来た宿の座敷で語り合う。井原氏は、20年前の、自らの病気によって発生した事件を斎藤氏に訥々と話し始めるーー。(短編) 4作目。文章量は少なめで、二人の癈人しか実質登場しない小さな…
原書房。「開かずの扉」シリーズ外伝、第2弾。 殺人を決意し、お揃いの赤いワンピース、お揃いの髪型、周りから区別が付かないように 変身させて、終ノ島へ向かう双子の姉妹。やがて、死体となって発見される、双子の通う 高校の教師。さらに二人は、殺人を…
奥田英朗著。文藝春秋。第131回直木賞受賞作。 伊良部シリーズ第2弾。 今回も○ブでマザ○ンで注射大好きの破天荒なとんでも精神科医、伊良部がやってくれます。 サーカス団のエースが人間不信になった時……! 誰もが避けて恐れるヤクザが先端恐怖症に取り…
光原百合著。双葉文庫。第55回日本推理作家協会賞受賞作。2003年「このミス」第6位ランクイン作品。 全編、「花」をモチーフにした4編収録の短編集。 今世紀最大の感動、癒しの恋愛ミステリ小説、といった(うろ覚え)売り文句が ついていたらしい。…
衆人環視のローマ劇場内で、突然、死体となって発見された正装の弁護士!シルクハットが紛失 していることを唯一の手がかりに、名探偵エラリー・クイーンの苦心惨憺たる活躍が始まる。 エラリー・クイーンの輝かしき処女作であると同時に、国名シリーズ十部…
講談社文庫。 乱歩の未発表作品が発見された!?『白骨鬼』というタイトルで雑誌に掲載されるや 大反響を呼ぶーー南紀・白浜で女装の学生が首吊り自殺を遂げる。男は、毎夜月を見て 泣いていたという。乱歩と詩人萩原朔太郎が事件の謎に挑む本格推理。実は、…
友成純一著。光文社文庫。 ロンドンの閑静な住宅街にその屋敷はあった。ビクトリア朝様式の外観、美しい庭、 見事な家具。しかし、そこには「何か」がいた。商社駐在員の妻と子、作家志望の青年…… 屋敷を借りた日本人はみな、次々と心を病むか、凄絶な死を遂…
岡崎隼人著。第34回受賞作。 連続乳児誘拐事件に震撼する岡山市内で、コインランドリー管理の仕事をしながら、 無為な日々を消化する北原結平、19歳。自らが犯した過去の「罪」に囚われ続け、 後悔に塗れていた。だが、深夜のコンビニで出会ったセーラー…
講談社ノベルス。松浦純菜シリーズ第3弾。 待望の新刊である。買うのは早いが読むのに一定のインターバルを置く自分が 購入して速攻読了、そういう作家は片手の指程しかいない。しかも、この本だけのために 本屋を計4軒廻った。いざ読み終わってしまうと、…
フレッド・ヴァルガス著。創元推理文庫。 アダムスベルグシリーズ第1弾。 フランスミステリ界の女王による大人気シリーズがこのたび創元推理文庫にて 初登場ということで。本作は1990年の作品。 パリの街で夜毎、路上に青チョークで円が描かれ、その中…
なんと「すべ猫」一周年を迎えたのですね~。 つい最近始めた気になっていましたが、早いもので記事も300越え。毎日更新できなかった 月もありましたが(今も出来てない)なんだかここんとこノリノリなのでこの今のペースで 二周年目を過ごして行けたらと…
講談社文庫。京極堂シリーズ第5弾。房総の富豪、織作家創設の女学校に拠る美貌の堕天使と、血塗られた鑿をふるう目潰し魔。連続殺人は八方に張り巡らされた蜘蛛の巣となって刑事・木場らを幻惑し、搦め取る。中心に陣取るのは誰か?(裏表紙より)21.9.23再…
黒崎緑著。文春文庫。第7回サントリーミステリー大賞読者賞受賞作。 大阪・ミナミのフランス料理店『フィロキセラ』で殺人事件。 店の酒庫で、明日来店するはずのグルメ評論家の他殺死体が発見された。 遺体のそばでは年代物のワインが割られていた。そして…
幻冬舎文庫。 タックシリーズ短編集。 本作は、少なくとも同シリーズの角川文庫「彼女が死んだ夜」から「依存」までを 読了された方が手をつけるべき作品。ミステリとして読む分には楽しめると思うが、キャラの プロフィールはともかく人間関係の推移につい…
幻冬舎文庫。 全編、「作家」をテーマとした8編収録の心理ホラー短編集。 よくもこれだけ同じ職業をテーマに様々な物語が描けたなあと感心でござる。 もちろん、作者自身が作家であるから為せた技かもしれないが。これがもし 「公務員」をテーマに8作、と…
ハルキ文庫。 ノンシリーズもの。 名門女子学園の卒業を間近に控えた生徒が次々と全裸死体で発見される。 被害者達は、全員タイツを盗まれているという奇妙な共通点があった。 捜査が進むにつれ、彼女達の意外なミッシングリンクが浮き彫りに。 一方、警察内…