すべてが猫になる

ヤフーブログからお引越し。

2006-03-01から1ヶ月間の記事一覧

殺しへの招待 (ねこ3.8匹)

天藤真著。創元推理文庫。「天藤真コレクション・パート6」。 「きょうからひと月以内に、ある男の死亡通知があなたの手もとに届きます。 実は彼は殺されたのです。殺すのは、このわたしです。」 ーーーといった殺人予告状が夫と4人の知人宛に送られて来た…

イン・ザ・プール (ねこ4.4匹)

奥田英朗著。文春文庫。 5編収録の連作短編集。 伊良部総合病院地下にある神経科医師、伊良部一郎。 声はかん高く、色白で超肥満、注射が趣味でとにかく変人。診察に来た ちょっと変な患者たちですら「こいつは変だ」と不安になるほど。 プール依存症、陰茎…

アトポス (ねこ5匹)

講談社文庫。 ハリウッドに出没する、顔面が血まみれで頭髪のない怪人。次々と攫われる嬰児。 猟奇殺人の犯人は、果たして映画「サロメ」を撮影中の女優、松崎レオナなのかーー。 そして、レオナ含む撮影関係者一行は、撮影現場である死海でも 新たな惨劇に…

びっくり館の殺人 (ねこ4.2匹)

綾辻行人著。講談社ミステリーランド。 20.1.18再読書き直し。 正式な館シリーズの第8作目。 兵庫県のとあるお屋敷町に、「びっくり館」と呼ばれる怪しい洋館があった。館には老人と少年トシオが暮らしていて、館内には数々の驚く仕掛けがあるというのだ。…

バラ迷宮 (ねこ3匹)

講談社文庫。 二階堂蘭子シリーズ短編集第二弾~。 6編収録。 本来、短編集の記事は一作ずつコメントをつけているのですが。 「ある蒐集家の死」以外は結構似たような感想になってしまったので 今回は総評ということで。。 だいたいこのシリーズの傾向は掴…

眩暈 (ねこ4.6匹)

講談社文庫。 ※この作品は「占星術殺人事件」のネタバレがあります。ご注意下さい。 「占星術殺人事件」の愛読者である三島陶太青年が書き残した手記を持って、 御手洗潔の所へ友人である理学部科学科の古井教授が訪ねて来た。 手記の内容は奇特で、三島の精…

時の誘拐 (ねこ3匹)

芦辺拓著。講談社文庫。 1996年「本格ミステリベスト10」7位ランクイン作品。 府知事候補の根塚成一郎の娘が誘拐された。 犯人が現金運搬役に指名したのは、根塚家とは何の関係もなく、巡回騎士団 「ラウンディング・ナイツ」に所属する阿月だった。 …

正月十一日、鏡殺し (ねこ3.9匹)

講談社文庫。 7編収録の短編集です。 いえ、傑作集です。 1話目の「盗聴」は、読むなりどうしようかという程につまらなかったのですが まあこれは読まなかった事にして語りましょう。 「逃亡者 大河内清秀」 いきなり奇抜なタイトル(ただの人名ですが)に…

複製症候群 (ねこ3.3匹)

講談社文庫。 ノンシリーズもの。 完璧な兄へのコンプレックスに悩む、進学校に通う下石貴樹の人生は、 ある日突然空から降りて来た七色の幕によって一変してしまった。 幕の正体は、触れると自分のクローン人間が出来てしまうという 謎の物体だった。クロー…

十三番目の人格 ーISOLAー (ねこ4匹)

角川ホラー文庫。第三回日本ホラー小説大賞長編賞佳作作品。 貴志さんの処女作です。 エンパスという能力を生かし、ボランティアで阪神大震災被災者のカウンセラーを している由香里は、長期入院中の少女、森谷千尋に出会う。千尋は、体内に複数の人格を 同…

弟切草 (ねこ3匹)

長坂秀佳著。角川ホラー文庫。 本作は1999年に発売された話題のゲームソフト「弟切草・蘇生編」をモチーフに、 同作家が新たなオリジナル小説化したものです。 ゲームデザイナーの公平と、恋人の奈美はお互いに誰にも言えない恐ろしい秘密を 抱えながら…

呪怨 (ねこ3.4匹)

大石圭著。角川ホラー文庫。 映画化されたホラービデオの、ノベライズ版が本作です。(ややこしい) 不幸な人生を歩んで来た伽椰子だが、やっと自分を愛する男性に巡り合え、 幸せな結婚をする。やがて長男が生まれ、平和な日々が続いていた。 しかし、ふと…

新宿少年探偵団 (ねこ3.6匹)

太田忠司著。講談社文庫。 タイトルまんま、「新宿少年探偵団」シリーズ記念すべき?第一弾でございます。 新宿に跋扈する「θ(シータ)」と名乗る怪物。 偶然に集まった、4人の中学生達が謎の青年「蘇芳(すおう)」と出会い、 θを擁する悪人、「髑髏王」…

黒い仏 (ねこ3.3匹)

殊能将之著。講談社文庫。 前作「美濃牛」で登場した石動戯作がまた登場。ということはこれはシリーズ化して いるのでしょうか。 石動の元に奇妙な依頼が舞い込んで来た。九世紀の天台僧・円載にまつわる唐の 秘宝を探してくれ、というものである。 簡単に承…

吸血の家 (ねこ3.7匹)

講談社文庫。 二階堂蘭子シリーズ第4弾~。 初稿は本作の方が先だということですが、時系列でいうと「地獄の奇術師」より 後なので読む順番はそんなにこだわる必要はなさそうです。 江戸時代。遊郭を営んでいた旧家に伝わる、「血吸い姫」の呪い。 雪の中、…

美濃牛 (ねこ2.9匹)

殊能将之著。講談社文庫。 「ハサミ男」書いた作家さんの長編第2作目です。 怒濤の750ページ。 フリーライターの天瀬と町田は、入れば病を治すという「奇跡の泉」があるという 亀恩洞に取材に出かけた。依頼してきたのは石動という胡散臭い男で、同行す…