すべてが猫になる

ヤフーブログからお引越し。

2005-07-01から1ヶ月間の記事一覧

リカ (ねこ3.9匹)

五十嵐貴久著。幻冬舎文庫。第2回ホラーサスペンス大賞受賞。 平凡な会社員、本間が出来心で始めたインターネットの「出会い系」サイト。 ある日本間が出会ったのは、「リカ」と名乗る自称看護婦。最初は好感を持っていた本間だが、 だんだんこの女の異常さ…

まどろみ消去 (ねこ3.8匹)

森博嗣著。講談社文庫。 大学のミステリィ研究会が「ミステリィツアー」を企画した。参加者は、屋上で踊る30人のインディアンを目撃する。現場に行ってみると、そこには誰もいなかった。屋上への出入り口に立てられた見張りは、何も見なかったと証言するが…

殺意の集う夜 (ねこ2.5匹)

講談社文庫。 ↓もしかしたらほんのりネタばれ。犯人名なし。 大学生の万理は、友人、園子と共に教授の別荘へ嵐の中向かうことになった。しかし到着した山荘には教授はおらず、変わりに見知らぬ青年が。そして次々と嵐で立ち往生した人々が来訪する。そしてー…

ロシア紅茶の謎 (ねこ3.9匹)

講談社文庫。 短編集です。おなじみ、エラリー・クイーンの国名シリーズに倣ったやつの第一弾。 しょっぱなから脱線?しますが、このシリーズ、長編だったり短編集だったりするんですよねえ。 どうせならどっちかに統一して欲しかったんですけど。。。クイー…

安達ヶ原の鬼密室 (ねこ2匹)

講談社文庫。 すごいタイトルだ。わくわく。あらすじは…?どれどれ。「太平洋戦争中、疎開先で家出した梶原少年は疲れ果て倒れたところをある屋敷に運び込まれる。その夜、少年は『鬼』に遭遇してしまう。翌日から、虎の像の口にくわえられた死体をはじめ、…

墓地を見おろす家 (ねこ3.6匹)

小池真理子著。角川ホラー文庫。 新築、格安のマンションを購入し、住み始めた加納哲平とその妻美沙緒、そして娘の玉緒。その新居の周りは広大な墓地に囲まれていた。やがて、次々と起きる不可解な事件……。 この本の何が怖いって、結局恐怖の対象がわからな…

螢  (ねこ3.9匹)

麻耶雄嵩著。幻冬舎。 オカルトスポット探険サークルの学生六人は京都山間部の黒いレンガ屋敷ファイアフライ館に肝試しに来た。ここは十年前、作曲家の加賀螢司が演奏家六人を殺した場所だ。そして半年前、一人の女子メンバーが未逮捕の殺人鬼ジョージに惨殺…

極限推理コロシアム (ねこ不在)

矢野龍王著。講談社ノベルス。第30回受賞作。 二つの館に強制的に集められた七人のプレイヤー。謎の主催者は彼らに「これから起きる殺人の犯人を当てろ。不正解の代償は、死ーー」という難題を出す。しかも、被害者も加害者もこのプレイヤーの中にいる。二…

さらわれたい女 (ねこ3.8匹)

講談社文庫。 「私を誘拐してください」突然便利屋の元に現れた美しい人妻。依頼を引き受けた「俺」は、この狂言誘拐の依頼を受ける。脅迫を実行、身代金を奪取したが、とんでもない展開に巻き込まれたーー。 あんまりこの作品の評価は高くないみたいです。…

マリオネット園 <あかずの扉>研究会首吊塔へ (ねこ3.9匹)

講談社ノベルス。 少しネタバレ↓(犯人、肝心のトリックには触れません) 閉鎖されたテーマパーク「マリオネットランド」に聳える斜塔<首吊塔>。 怪しい同窓会の手紙で首吊塔へおびき寄せられた森咲枝、それを追ってきた後動悟。首吊塔で行方不明になる咲…

あいにくの雨で (ねこ4.2匹)

麻耶雄嵩著。集英社文庫。 町に初雪が降った日、廃墟の塔で男が殺害された。雪の上に残された足跡は、塔に向かう一筋だけ。殺されたのは、発見者の高校生・祐今(うこん)の父親だった。8年前に同じ塔で、離婚した妻を殺した疑いを持たれ、失踪していた。母…

絶叫城殺人事件 (ねこ4匹)

新潮文庫。 六編収録の「火村&アリス」シリーズ、短編集です。 全編、「○○○殺人事件」で統一しており、こだわった一冊ですね。 「黒鳥亭殺人事件」 めちゃくちゃ意外な真相、というわけでもないんですが、すごく悲しいです。お遊びとしてモチーフにしている…

麦酒の家の冒険 (ねこ3匹)

講談社文庫。 人気のタックシリーズです。 大学生グループ、タック、タカチ、ボアン先輩、ウサコの4人がドライブ中不思議な山荘に迷い込む。その山荘にはベッド一台、冷蔵庫しかなく、冷蔵庫にはエビスビール96本と13個のジョッキ。 この不可解な山荘の…

仮面劇 ーMASQUEー (ねこ3.9匹)

講談社文庫。 妻に多額の保険金を掛けては殺していた男。前半は、夫と妻がかわるがわる語り手となり、さらには謎の「M氏」の脅迫、を挿入しています。 ほとんどの登場人物がMのイニシャルを持っているので、性別ぐらいしか読者には提示されていないののです…

46番目の密室 (ねこ4匹)

講談社文庫。 記念すべき?作家アリス&火村教授シリーズ第一弾です。 「日本のディクスン・カー」と呼ばれる推理小説作家、真壁聖一が殺された。それは密室化した書斎で 暖炉に上半身を突っ込むという悲惨な姿だった。彼は自分の考えた46番目の密室トリッ…

熊の場所 (ねこ4.5匹)

講談社ノベルス。 初短編集でしょうか。3編収録されています。 「熊の場所」 『僕がまーくんの猫殺しに気がついたのは僕とまーくんが二人とも十一の時、~』いきなり出だしから すごいことなってます。(げ、またねこ虐待もの?だったら読まねーぞ)と思っ…

ボイス (ねこ4.3匹)

角川ホラー文庫。 2002年韓国で、ホラー映画として史上最高動員数を記録、日本でも2003年に「韓国映画としては記録的な上映館数で公開」された大ヒット作品です。しかし、これは映画の「ノベライズ」ではなく、吉村先生曰く「書き下ろし」。 アン・…

名探偵 木更津悠也 (ねこ3.8匹)

麻耶雄嵩著。光文社文庫。 資産家・戸梶康和が自宅の洋館で刺殺された。財産相続がからんでいるものの、遺族たちには、それぞれ完璧なアリバイがある。被害者の甥・彰敏が証言した幽霊の目撃談。そこから名探偵・木更津悠也が導きだした犯人とは―!?(「白幽霊…

マジックミラー (ねこ3匹)

有栖川有栖著。講談社文庫。 有栖川氏の数少ない?ノンシリーズものです。 推理作家の空知雅也が探偵役(こう書くとやっぱりシリーズものぽいなあ)。 余呉湖畔で殺人事件。容疑者は双子の兄弟。しかし、殺害時刻に兄は博多、弟は酒田にいて犯行は不可能だっ…

フリッカー式ー 鏡公彦にうってつけの殺人ー (ねこ4匹)

佐藤友哉著。講談社ノベルス。第21回受賞作。 妹が首を吊った、とイカレた母親からの電話。愉快そうな侵入者は、妹の凌辱ビデオを見せたうえ、レイプ魔たちの愛娘がどこにいるか教えてくれる。僕はスタンガンを手に捕獲を開始。でも街には77人の少女を餌…

チルドレン  (ねこ4.6匹)

伊坂幸太郎著。講談社。 こういう奇跡もあるんじゃないか? まっとうさの「力」は、まだ有効かもしれない。信じること、優しいこと、怒ること。それが報いられた瞬間の輝き。ばかばかしくて恰好よい、ファニーな「五つの奇跡」の物語。 吉川英治文学新人賞作…

霧舎巧傑作短編集 (ねこ4匹)

講談社ノベルス。初短編集です。 はい、誰一人注目してない霧舎作品のご紹介コーナー。自己満足ですよいじいじ。 霧舎巧という作家は、基本的に二つのシリーズを持っています。 「あかずの扉」研究会シリーズと「霧舎学園ミステリ白書」シリーズ。 最近、麻…

クビキリサイクル ー青色サヴァンと戯言遣いー (ねこ4.4匹)

西尾維新著。講談社ノベルス。第23回受賞作。 霧舎学園、薬屋探偵で感覚が麻痺してきた昨今の私なのでこの程度の表紙では尻込みしません、はい。 清涼院流水氏による過度な推薦文(笑、逆効果では?いーちゃんてなんだ、いーちゃんて)。巷での(どこだ)…

長い家の殺人 (ねこ4匹)

講談社文庫。 デビュー作です。 学生バンド、「メイプル・リーフ」にからむ密室とアリバイ。長い家、ってほんとに長いんですけど、家というかペンション??部屋番号も星好きのオーナーがつけたとあってヘン。「長いホテルの殺人」が正しい?? うーん、なん…

アヒルと鴨のコインロッカー (ねこ3.8匹)

伊坂幸太郎著。東京創元社。 引っ越してきたアパートで出会ったのは、悪魔めいた印象の長身の青年。初対面だというのに、彼はいきなり「一緒に本屋を襲わないか」と持ちかけてきた。彼の標的は――たった1冊の広辞苑!? そんなおかしな話に乗る気などなかったの…

陽気なギャングが地球を回す  (ねこ3.8匹)

伊坂幸太郎著。祥伝社ノベルス。他人の嘘を見破るリーダー、体内時計人間、スリ名人、演説の達人ーーー表の顔は普通の社会人、その裏の顔は銀行を襲撃するギャングだった。銀行強盗にスマートさとロマンを求めて、シンプルな手口で犯行を成功させてゆく。し…

重力ピエロ  (ねこ4.8匹)

伊坂幸太郎著。新潮社。 半分しか血のつながりがない「私」と、弟の「春」。春は、私の母親がレイプされたときに身ごもった子である。ある日、出生前診断などの遺伝子技術を扱う私の勤め先が、何者かに放火される。町のあちこちに描かれた落書き消しを専門に…

中空 (ねこ4.3匹)

鳥飼否宇著。角川文庫。第21回横溝正史ミステリ大賞優秀賞受賞。 竹の花の撮影のために閉鎖された村、竹茂村を訪れた猫田と鳶山。村人は20年前の殺人事件の陰に怯えて暮らしていた。そして発生する忌まわしい連続殺人、、、!! 私の大好きな「閉鎖され…

マニアックス (ねこ4.6匹)

講談社文庫。 7作品収録の短編集。 初めて読んだ山口作品。未読作家の本を購入する場合、短編集は選択しないのですが、このSFチックな表紙とタイトル(どこが)に妙に惹き付けられ、連行してみました。 うひゃー、一話目「孤独の島の島」からツボに来まくり…

垂里冴子のお見合いと推理 (ねこ3.9匹)

講談社文庫。 連作短編集。 垂里家の長女、冴子(33歳)がお見合いをするたびに、事件に巻き込まれ、縁談はお流れーというパターンのシリーズのようです。 全体的な軽い雰囲気と、ほのぼのした垂井家の家族たちから「日常で起きる謎」を解いていく、という…